ひつじが丘

2005年8月20日 読書
ISBN:4061316494 文庫 三浦 綾子 講談社 1980/09 ¥660

恋愛がテーマと聞いて、
三浦綾子さんの本としては
今まであまり読む気がしなかったのだけれど、
手にとってみてよかったです。

「愛することは許すこと」。
確かに人間は醜いところもいっぱいあるし
(それが分かってなかった主人公は
やっぱり子供だったんだと思う)、
間違ったことをしちゃうこともあるけど、
一方で素晴らしいものを作り上げたり、
心を入れ替えて素晴らしい人になる可能性があるのも
同じ人間な訳で。
「人を嫌いになるのはその人の一部をみること、
人を好きになるのはその人の全てをみること」と
昔誰かが言っていたけれどその通りで、
嫌いだと思ってその人の違う面を見ようとする努力を怠ると、
自分が相手のいいところを見過ごしてしまう。
ある意味自分の世界に籠もってしまうのよね。
相手を許し、認めてあげることで、
自分も穏やかな気持ちでいられるし、
相手もそれによって変わっていくことができる。
良一にとって主人公の実家は
「許される」場所だったんだろうなぁ。
許されて死んでいった良一は幸せだと思う。

人間はいい面も悪い面も持っている。
それでも人間が好きだと言いたい。

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